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ような感じもしました。植林は地球温暖化に対する有益な手段であり、住んでいる環境(気温や風)なども変わってくるという知識を集会などで教えられているからでしょう。

 いずれにしても自分たちが植えた木が大きくなり、森に育っていることを目のあたりにし、そして利益をもたらしてくれる存在であることを実感することが人々の心に大きな影響を与えていることは容易に想像ができます。自信に満ちた笑顔がなによりそれを表しています。

第七章

 植林プロジェクトは京都フォーラムとタゴール協会の共同プロジェクトです。日本でできることは限られてしまいますが、それだけにプロジェクトそのものの推進力が持続するように関与をしていく必要があります。計画をチェックし、植林の内容を確かめ、コストの使い方は慎重に確認をしました。そして必ず成果を確かめに現地を訪問することにしたのです。植林の成果を見ることは、現地の人々そしてタゴール協会のスタッフの励みになります。成果がよければ誇りに思い自慢してきます。それを賞賛することはとて

も大事なことです。また毎年訪問することでいい意味での緊張感が保たれるのです。

 1998年1月。矢崎事務局長が約5年ぶりにインドを訪問することになりました。これまでの植林の成果の視察と今後のプロジェクトの方向性についてダスグプタさんと協議をしたいと考えていました。ダスグプタさんは植林が継続されていることと成果が徐々に上がってきたことを評価しながらも、この仕事は自分たちで行わなければならないという考えを持っていました。いつまでも支援に頼っているわけにはいかないし、そのことがインドの人たちの自立心を損なってしまうことを懸念されているようでした。そして議論を通じて植林プロジェクトは次の段階へ進む必要があるという点で一致したのです。それはこの植林プロジェクトが地域に根を張り、自律的発展的に行われていくようにすることでした。支援をすることにはいつか終わりがあり、それでプロジェクトも終わってしまうケースが多いのですが、この植林プロジェクトは地域の人々によって継続されていくことがなにより大事なことだと思われました。そのためには住民の主体性とやる気が第一です。また、自分たちで植林が行われていくためのさまざまな知恵や工夫も引き出していく必要がありました。

 まず、植林に関わる費用を下げていくこと。植えることは自分たちでできますから、苗木の供給さえ続けば回っていくと思われます。そして、植林地から収入が上がるようにすること。植林と植林の間の土地は条件もよくなり農地化が可能となってきますし、果樹や木材となる木を植えていけば、それが資

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