ーと叫び睨んできます。その視線を避けるようにしていると視覚に入ってきたのが牛でした。道の真ん中にどんと寝そべっています。そのことは予め知っているとはいえ、現実に目の当たりにするとやはり、その特異な風景には驚いてしまいました。

 翌日、カルカッタのタゴール協会のオフィスを訪問、当時は事務局長だったダスグプタさんに面会しました。初めて会うダスグプタさんは意外と小柄で、短い白髪と豊かな顎鬚を蓄え、白いクルタを着てルンギー(腰まき)も白、全身が白という格好です。表情は柔らかく一見好々爺という感じでしたが、言葉を発すると眼光が鋭くなります。ベンガルの虎と呼ばれ、インド独立戦争を戦い抜いた闘士だったということは、ずいぶん後になって知ることになりました。

 こちらの意図は事前に連絡していたのでわかっていたと思いますが、ひととおり話を聞き終わった後、こう言いました。​「どうして飛行機を使って緑

P.ダスグプタさん

した。 

 時間がだいぶ過ぎ、お互いに疲れも見えてきた頃、ダスグプタさんは私たちにタゴール協会のプロジェクトを視察することを提案してきました。とにかくその目でまず現場を見なさい、ということです。いったんその提案を受け入れ、翌日、ジープで出かけることになりました。

 翌朝、7時にホテルを出発。助手席にダスグプタさんの姿がありました。同行してくれるようです。街には朝からたくさんの人が行き交い怒鳴りあい騒々しさに溢れています。市内の喧騒を通り過ぎると道がどんどん悪くなってさかんにジープが揺れ始めました。道にはあちこちに穴があいていてその度スピードを落として車輪が窪みに落ち込みそれにあわせて身体も大きく揺らぎます。そんな悪路を3時間しっかり揺られてようやくプロジェクトオフィスに到着しました。村の集落の一角にあるオフィスはその村も含めて周辺のエリアをカバーしているようで、そこで暮らす地域の人々の衛生管理や農業の技術指導などを行っているのでした。スタッフの人の話を聞き、またその仕事ぶりを見ながらインドの人々や生活に触れた思いがしました。そ

して「インドは農村にあり」というガンジーの言葉を思い出していました。て昼食となり席についてみると、ステンレスの大皿にライスが大量に盛られ、横に小さな器がふたつあり、カレーらしきものが入っていました。どうしたものかと躊躇していると、ダスグプタさんやスタッ

​その3

化をするのか。インドにはこんなにたくさんの人がいるのに。彼らに木を植えさせたほうがよい」「何のために緑化をするのか。緑化した後はどうするのか」

 こうした根本的な問いと、飛行機による緑化を否定し、人の手による植林の有効性を示唆されたのでした。福岡方式による緑化を進めたい私たちは何度も食い下がりましたがどうしても首は縦に振られません。そして村の住民による植林を勧めてくるので

​初めてのインドの食事

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